人気ブログランキング | 話題のタグを見る

8/12 生物から見た世界(3)

以前シャンプーを変えた時、頻繁にボディーソープと勘違いしてタオルに塗りこんでいました。




要するに今まで愛用していたシャンプーの容器が独特の形状であったため、良く見れば新しいシャンプーの容器であることが分かるハズ!にも拘らず、無警戒に手にとってしまっていたのです。

甘い香りのするハンドタオルに気が付くと、不思議なくらい鮮明に3つの異なる容器が目に飛び込んできます。(シャンプー、リンス、そしてボディーソープですね。)
これは僕の中での探索像が目に入る知覚像を遮断していたからなのでしょう。
漠然と白くて丸みのある容器を求めるため、最初に目に入った容器を迷い無く手にとっていました。

この本の著者は、自らの体験のほかに以下のような興味深い観察例を示しています。
「空腹時のヒキガエルにミミズを捕食させると、マッチ棒に飛びつく。これが蜘蛛を最初に捕食した場合、糸くずや蟻に反応する。摂食によって得た情報が探索像を形成している。(注:思いっきり要約です)」


で、以前読んでいた本の記載を思い出しました。

一つの河川で継続的に個体識別を行いながら鱒の胃の内容物を調査した結果、餌の流下状況、個体サイズ、調査時期、採取場所による捕食対象の変化はあまり見られなかったそうです。
むしろ、個体毎に似た様な餌を偏食する傾向が見られ、魚類を多く捕食する個体、水生昆虫に依存する個体といった具合に採捕場所や時期が異なっても、胃の内容物は前回と同じものが多く含まれていたようです。

つまり・・・。

魚達はそれぞれの経験から異なる探索像を作り上げ、それに偏執している状態が多いのではないでしょうか?

ちなみに僕は・・・・。

明日の帰網を控えて、波間に群れるあの黒い影に心を囚われています。だから他のものには目が向きません(笑)。
いざカラフト祭りへ!
by mojie0219 | 2010-08-12 23:47 | FavoriteBook
<< 9/20 秋ですね 8/7 生物から見た世界(2) >>